代表理事のあいさつ
「立場の違い」が分断を生む障壁であるのなら、互いに半歩だけ踏み出せる場所があることは、個人同士がつながり、助け合える場となり得る。
お恥ずかしい話ですが、2016年当時の私は、多くの不安から不満を抱え、その原因を他者や上位機関のせいにして甘えていました。まるで野犬のように荒れた心のまま、興味本位で外の世界に半歩踏み出してみたところ、現状への不満の本当の原因は、自分が相手を立場や組織だけで一括りにして捉え、個人として見る努力をしてこなかったことにあると気づき、深く反省しました。
今では、地方自治体のいち職員にすぎない私であっても、自らの組織外の素晴らしい方々に出会わせて頂いています。この素晴らしい方々との出会いこそが、実は最も貴重な財産であることを心から実感しています。自らが勇気を持ち、半歩だけでも組織の外に出たことで得られたこの貴重な出会いは、外の世界には、国・県・研究機関・学・産・民という立場を越えて、多くの理解者や応援者が存在していることを学ばさせて頂いただけでなく、同じ “思い” を共感する同志とつながれることは、日々の生活や実務の安心につながっています。こんな私でも、上記のような人生観を変える “出会い” を体験できたので、同じ立場の地方自治体職員はもとより、多くの方々に“やさしい出会い”を体験して頂き、前向きになってほしいと心から願っています。
私見ではありますが、同志との出会いは、“思い”という箍(たが)によって“同志の群れ”を束ねるきっかけになると信じています。そして、この「立場を越えて個人がつながり、束になる同志の群れ」こそが、さまざまな社会課題の理解や解決に寄与する力になると考えています。
そこで私は、市職員という立場のままであっても、自分なりに実現可能な社会貢献の形として、「やさしさ」を大切にした取り組みを目指しました。この「やさしさ」とは、誰かを排除することなく、異なる立場や考えを受け入れながら共に歩む姿勢のことです。そうした「やさしさ」に共感し、“熱い思い”を持つ同志(行政エンジニアや賛同者)の協力を得て、当機構を設立するに至りました。
私たちは、国家機関や権威ある学術団体のような高度で専門的な支援を行うことはできませんし、その域には到底及びません。だからこそ私たちは、そうした支援の“隙間”を埋める、緩衝材のようなボトムアップ型の支援を目指しています。その理由は、私自身が地方自治体の職員として、橋梁メンテナンスの最前線で老朽化対策に奔走するなかで、現場に近ければ近いほど、まさにこの“隙間”を埋めるような支援こそが切実に求められていることを痛感してきたからです。
分断や孤立が多くの社会課題の根底にある今、私たち当機構は、立場を越えて集う同志たちが、“やさしさでつながる群れ”として大きなうねりを生み出すことを、心から願っています。
分断や孤立が多くの社会課題の根底にある今、私たち当機構(そらゑ)は、立場を越えて集う同志たちが、“やさしさでつながる群れ”として大きなうねりを生み出すことを、心から願っています。どうか、立場や所属を越えた多くの皆さまの温かいご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
一般社団法人 行政エンジニア支援機構 【そらゑ】
代表理事 木下 義昭 (玉名市役所職員)
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理事・監事の紹介
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山口県職員
行政エンジニア
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行政エンジニア
代表理事のひとりごとアーカイブ
ホームページの文章を一旦削除すると復元できないので、残しておきたい独り言はここに記録しておきます。

2024.1月にHPより削除
代表理事のぶっちゃけ話
昨今、私のような不出来なエンジニアであっても、各方面から他市町村への『横断展開』や『支援』が求められます。しかしながら、当方に何かを求める方々の中には、いち市役所職員の私にとっては、公務内で他市町村を助けることが、自分の組織内に対しどれだけ遠慮し気を遣うことなのかを理解してもらえない場合が多いです。何が言いたいかと申しますと、支援する側が胸を張って支援できる立場や受け皿を先に準備しなければ、『横断展開』や『支援』が持続できないという実状がいつまでたっても伝わらないのです。
こんな状況なんですが、老朽化対策等の諸問題は『総力戦』で挑むことが急務のため、最底辺の公務員の私にできる精一杯の行動を発起し『小さな火種』を作り、その『小さな火種』の行方を社会に委ねることは、今の私にもできるのではないかと考えました。
当機構の設立は、私個人のある意味身勝手なチャレンジでもあるにも関わらず、当方の熱い思いに同意頂いた同志の協力をもって設立に至っています。
設立時の話ですが、当機構の設立は私個人のチャレンジに関係者を巻き込むことになるので、設立時の資本は自己資金約70万円(恥ずかしながら私にとっては大金)を準備しました。しかし、法人の設立には、準備や登記等に要する費用が想定外に必要でした。少ない資金で設立に至るためには、多くの仕事を自分でやり遂げコストを抑制する必要があります。ホームページ作成や法人登記など多くの初めての経験をしました。わからないことばかりで本当に大変なため正直何度もくじけましたが、お金がなければ外注できません。だから、仕方なくやりきったという状況です。
この苦行を経験してみると、お金がなく外注できない場合は設立スピードが遅くなる反面、自らが全てを経験し設立に至ったことで、言葉では言い表せないほど多くの経験と知見を得ることができました。つまり、プラス思考に考えれば、資本が乏しいという制約条件を受け入れたうえで、自分にできることを根気強く続けた結果、自信と達成感を得ることができました。
実は、多くの人がこの自信と達成感に紐づく自らの存在価値を欲しているのではないかと考えています。不便や制約があるからこそ皆が協力することが求められ、1人1人がより一層必要になるため、個々の存在価値を実感できる。私は当機構がそんな第3の居場所(サードプレイス)になる可能性を感じています。
偉そうなことを申しましたが、現時点では、少額の資本しかないため多くの皆様に助けて頂かないと、来年には解散しているかもしれません。さらに、日々の日常業務の合間にしか活動できないことも心苦しいです。しかしながら、当機構設立という『小さな火種』は、私のような不出来な代表理事が苦悩した先の答えだからこそ、多くの方々が「ダメな代表理事をひとつ助けてやるか」という”熱い思い”を抱いてくれると信じています。
”お金はないけど自由はある”。そんな『小さな火種』が分断や孤立を要因とする社会課題の隙間を埋める緩衝材として、地味だけどいい仕事する団体になることを切望します。

2025.5.18にHPより削除
私は地方自治体の職員として橋梁メンテナンスの末端に従事しています。有難いことに昨今は産学官から評価を頂くことも増えてきました。と同時に、周囲からは耳にたこができるぐらい「市町村のメンテナンスが遅れており、市町村が問題だから、横断展開や支援を」と言われます。そんな時、私がいつも悲しくなるのは、「本気で市町村の問題(リアルな実務や実態)を理解しようとして現場に降りてくれる人は本当に一握りなんだ」という現状です。総力戦ってなんなんだろう。バカな私には周囲の本気度を量ることができません。バカな自分に何ができるのか、つまり、直球しか投げれない中で何ができるのかを考えました。私には上手に立ち回ることができないので、捨て身の行動(チャレンジ)しかできません(不器用です)。そのチャレンジが「そらゑ」です。自らが率先して苦悩することを選択した上で、周囲や世の中がどのような姿を示してくれるのかに期待するチャレンジです。私のちっぽけな苦悩ですが、「そらゑ」に事務局員はいません。ホームページの作成から事務は、無能な私が四苦八苦しながらやってます。さらには、「そらゑ」は現時点において私の自己資金で運営しています。今期は約50万円程度のマイナスを見込んでいます。いつまでお金がもつのかはわかりませんが、可能な限り頑張ります。この苦悩や痛みを自分が経験していることを示す先にしか、他者の本気を量ることはできないと考えています。だから不器用なチャレンジなのです。一方、資源とは資金だけでなく労働や知恵なども含めた本気の姿の集合体も該当すると考えています。そもそも一人では制約や限界しかありません。皆が肩を寄せ合い、何かしらの姿や形を紡いでいくことがチャレンジたと思います。不出来で馬鹿な代表だからこそ優秀な方が集まると私は信じています。立場を半歩越えてチャレンジを一緒に楽しみませんか。多様な形の助力をお待ちしています。 代表理事 木下